2021年の10月にDMMぱちタウンの看板イベントである「英雄の軌跡・ヒーローズレポート」が改定されました。
リニューアル後、240回分の結果データが溜まりましたので、改めて英雄の軌跡・ヒーローズレポートを分析します。
集計結果からみた狙い目・立ち回り方法も併せて紹介していきましょう。
英雄の軌跡 詳細
- 10割営業以上
- 設置台数の10%が設定④⑤⑥
「10割営業」簡単に説明しておくと「お店が貸し出した枚数=お客さんが勝った枚数」になるようにスロットの設定を調整する営業方法です。
ひらたくいうと「プラマイゼロ営業」です。
等価交換のお店では利益がゼロになるので、人件費や電気代を考慮すれば当然、赤字になります。
正確にいえば「10割営業以上」なので経費抜きでも赤字営業になりますが、努力目標のようなものなので取材イベントに対するお店のスタンスで出玉は変わっていました。
一方で、5.6枚交換のような非等価のお店では換金ギャップがあるため利益をだすことができます。
5.6枚交換の場合は1割ほど多く還元(11割営業に)しなければプラマイゼロになりません。
また、英雄の軌跡はオプションを追加することでお客さん側のメリットになるアイデアを用意しています。
英雄の軌跡 白
- 10割営業以上
- 設置台数の10%が設定④⑤⑥
先ほど紹介したもので、これが英雄の軌跡・ヒーローズレポートの基本です。
20スロのイベントなので5スロなどの低貸は対象外です。
DMMぱちタウンの公式サイトでは白い背景色で表示されていますが、店頭のディスプレイ(持ち運べる看板のようなもの)は白背景ではないことが多いので注意してください。
上記のディスプレイを見ると黒っぽい茶色に見えますが「素の英雄の軌跡」で、特別な上位バージョンではありません。
一方で、英雄の軌跡に以下の追加オプションが加わることで強化される仕組みになっています。
英雄の軌跡 赤【アップ】
「アップ」と呼ばれる赤いキャラクターが英雄の軌跡のロゴに描かれます。
3種類あるオプションの中で最も強力な内容で「お店側が赤字=お客さん側がプラス」となるものです。
「等価の場合は11割営業」というのは等価交換のお店で、お客さんたちが100万円使ったら110万円分のメダルを出すようにスロットの設定を調整することです。
お客さん側からすると最も強力なオプションですが、非等価のお店の割数が明確になっていない点が穴になります。
「非等価の場合は12割営業以上」のようなことが明記されていたら、もっと魅力的なオプションだったのですが。
そうはいっても最もお客さん側が勝ちやすいイベントであることに間違いはありません。
英雄の軌跡 黄【団】
「団」と呼ばれる黄色いキャラクターが目印です。
かたまり系なので一番分かりやすい(見つけやすい)内容です。全台系ではないので、機種を跨ぐとこもあります。
過去のデータを見ると、基本的にAT・ARTタイプの人気機種やジャグラーシリーズに使われていました。
ただ、他のオプションと比べて圧倒的に開催回数が少なく、お店側が使いたがらないようです。
かたまり系は目立つため出玉のアピール度は高いのですが、早い時間帯にお客さんに見破られてしまうため他の台を打ってくれなくなるというデメリットがあるのです。
そこで、団は単独で開催されず他のオプションとセットで使われています。
上記の図のように英雄の軌跡の追加オプションは1つだけではなく、複数を同時に開催できる取材イベントにして、お客さんのメリットやお店側の選択肢を広げられるように改定されていました。
英雄の軌跡 紫【Q】
「Q」と呼ばれる紫色のキャラクターが英雄の軌跡のロゴに描かれています。
英雄の軌跡・ヒーローズレポートはスロットの取材イベントですが、パチンコにも対象範囲を拡張したオプションです。
「1BOX」というのは通路を挟んだ2列を指し、その2列の平均出玉がプラマイゼロ以上になります。
4円パチンコが対象なので、1パチなどの低貸しは対象外にならないので注意してください。
一度の開催でパチンコ・スロットの両方のユーザーを呼ぶことができるため、3つのオプションの中ではダントツで開催数が多くなっています。
英雄の軌跡 黒【Q】
上記の「英雄の軌跡 Q」は白い背景色ですが、こちらは黒い背景色のQです。
パチンコ専用の取材イベントでスロットは対象外になっています。
白背景のQと異なり、お店側としてはスロットで10割営業をする必要がないため、パチンコで出してスロットで回収することが可能です。
黒背景のQの日にスロットを遊戯するなとは言いませんが、パチンコが優先される日であることは肝に銘じておきましょう。
イベント内容は白背景のQと同じで、黒背景になったとしても「2BOX」に増えるといったものではないので白背景の上位互換ではありません。
あくまで通常の英雄の軌跡からスロットの条件を除いたイベントです。
英雄の軌跡・ヒーローズレポート 結果
2021年10月以降の240開催について過去データを全て集計した結果から見えたことは、
- ガセった英雄の軌跡はあった
- ガセるお店は繰り返す
- 残念ながらペナルティはない
ということです。
取材結果を見ながら順に解説していきましょう。
英雄の軌跡のガセ割合
英雄の軌跡の基本は「10割営業」であることは触れましたが、10割営業になるように設定を調整しても多少のブレがあるため、軽くお店側が儲かってしまうこともあります。
まず、結論から言って意図的にガセったものは240開催中20開催。
下振れにしてはちょっと不自然でガセが濃厚だっと感じたのは13開催でした。
ワースト3を挙げると、
- 加古川市にあるスロット台数475台の店舗は290万円
- 港区にあるスロット台数614台の店舗は200万円
- さいたま市にあるスロット台数400台の店舗は190万円
10割営業にもかかわらず、上記の金額をガッツリ回収していました。
一方で、ほぼプラマイゼロの10割営業よりも、しっかりと予算を付けてきたお店の方が多かったことは意外でした。
「10割営業以上」であることが条件なので、プラマイゼロに合わせてくるお店が多数派だと予想していたからです。
ベスト3を挙げると、
- 習志野市にあるスロット台数484台の店舗は310万円
- 山形市にあるスロット台数240台の店舗は290万円
- 千葉市にあるスロット台数388台の店舗は260万円
お客さんへ還元することを大切にしているお店が多く、今回の集計結果から英雄の軌跡・ヒーローズレポートは86%が守られていました。
補足情報としては、2日連続開催をした千葉市の店舗では、
- 初日はプラマイゼロ
- 2日目は約70万円を回収
ちょっとやり方が悪質な気がします。
同じように2日連続開催をした八千代市の店舗では2日連続でしっかりと出していましたので、2日連続開催が全てガセということではありません。
また、一度悪質なイベントを行ったお店は二度目もやる傾向がありました。
ガセる店舗は何度も繰り返す
「ガッツリ回収」と「ガセが濃厚」と考えられる開催のうち10回は、5つ店舗が繰り返していました。
過去のデータを見ると、ガセが濃厚と思われる開催の後、何事もなかったように同じ店舗で英雄の軌跡が開催されていました。
ペナルティはなくとも、せめて自社の公式サイトで「この店舗は出していない。しかも前回の取材イベントでも出していなかった」とハッキリと明記すべきだと思います。
立場上、開催店舗に強く言えないことも理解できますが、ガセが増えれば増えるほどイベント会社の集客力も低下するのですから。
ガセイベントはお店の評判だけでなく、開催したイベントのブランド価値も下げていることになります。
英雄の軌跡はDMMぱちタウンが何年もかけて育ててきた看板イベントのはずです。
自分たちの作った取材イベントがないがしろにされたら私なら悔しい。
次に、ちゃんと熱いイベントを開催した店舗の傾向を見ていきましょう。
「アップ」はやはり強かった
赤いキャラクターの「アップ」は14回開催されていますが、そのうち13開催はお客さん側が大きくプラス、残りの1開催はプラマイゼロでした。
1台あたり平均391枚のプラスとなっているので、スロットの設置台数が250台ほどの店舗ならお客さんへ200万円ほどを還元していることになります。
「団」の並びは4~5か所
黄色いキャラクターの「団」は3回しか開催されていなためデータは少ないのですが、高設定の6台並びは4~5か所でした。
また、6台並びを分割して3台並びを増やすようなお店もあり「勝手に条件を変えないでよ」と思うところもあります。
ただ、3回の開催すべてでしっかりと出していて、ガセった店舗はありませんでした。
「Q」はお店のモラルで左右される
紫色のキャラクター「Q」は62回開催されていて、うち白背景のQは50回、黒背景のQは12回でした。
黒背景のQはパチンコ専用なので、パチンコで出した分をスロットで回収することが可能なイベントです。
そのためパチンコに関してはかなり強力で、12開催中11開催はお客さん側が大きく勝ち越しています。
残りの1開催は分岐営業になっていました。
一方、白背景のQはスロットとパチンコの両方が対象となるイベントなので、黒背景のような回収方法が使えません。
当然ながらガセる店舗も出てきます。
- パチンコで出してスロットで回収
- スロットで出してパチンコで回収
- パチンコもスロットも分岐営業
過去のデータを集計したら様々なパターンが見られました。
「黒背景のQ」以外は「スロット10割営業」が基本です。しかし、パチンコで出してスロットで回収している開催が23%もありました。
また、パチンコをマイナスにするなら「Qなんて使わなければいいのに」とツッコミを入れたくなりますが、Q開催でパチンコユーザーを集めてガッツリ回収するといった店舗が15%存在するのも事実です。
この点はお店側のモラルと、ぱちタウンのプレッシャーに期待するしかないでしょう。
英雄の軌跡・ヒーローズレポート 狙い目
過去データからは、やはり人気機種に高設定が入り易い傾向がありました。
「設定⑤⑥限定」の場合は機械割の低いジャグラーシリーズが選ばれる傾向が強くなりますが、英雄の軌跡では「10割営業」なので機械割は関係ありません。
最近では、番長ZERO、バジ絆2などの人気機種に高設定が使われる傾向がみられました。
この2機種はほぼ全ての開催で高設定が投入されていますし、並びで高設定が入るケースも少なくありません。
黄色の「団」が付いていなくても並びで高設定を入れるお店が多数派で、特に番長ZEROの5台並びが狙い目です。
もちろん、ジャグラーシリーズにも5台並びの高設定が頻繁に使われていました。
他の機種を挙げると、
- バイオ7
- Re:ゼロ
- 頭文字D
- 吉宗3
- 星矢冥王
- エウレカ3
- ギアス3
まどマギ叛逆・前後、サラ番2など、ほとんどどんな機種にも高設定が入っていたのでオススメ機種はありません。
強いて言えば下記のポイントだけは押さえておきましょう。
- バラエティコーナーを含めて、どんな機種にも投入される
- 機種跨ぎを含めた並びもあるし、バラバラもある
- 20スロのみ対象
- 黒背景のQはスロットが対象外
また、パチンコが対象となる白背景色Qや黒背景Qのイベントでは、
- 餓狼 月虹ノ旅人
- 沖海5
- 真・北斗無双
- 源さん 超韋駄天
が多く使われていました。
設置台数でいうと40~60台ほどの機種が選ばれていて、その1BOXはお客さん側がプラスとなるケースが多く見受けられました。
黒背景のQはかなり強力で、早い時間帯に対象となるボックスが分かるはずです。
朝イチで並ぶなら、そのお店が大切にしている機種やメイン機種が狙い目です。
白背景のQの場合は15%ほどガセる店舗があるので、冷静に見極めることを優先しましょう。