今回はスロット台を「撤去する時の基準」について解説します!
『好きだったあの機種が撤去されてしまって悲しい』
『どうして撤去されてしまったの?』
など、今回もちょっとした裏の話も混ぜつつ初心者の人にも分かりやすく説明します。
台が撤去される理由
検定・認定の期間切れ
別記事で既に説明していますが、台には必ず設置期限が定められています。
最大設置期限は【検定期間3年】+【認定期間3年】=6年間になります。
どんなに人気がある台でも6年間以上は原則設置できないということですね。
6年間が過ぎて設置されている場合は「みなし機」となります。
著しく射幸心を煽る機種でなければ、一応設置はみなされていますが故障した際、部品の交換ができなくなるデメリットがあります。
特に故障しやすいレバーやストップボタンなどが故障したら一発でアウトです。
ですので一般的なお店は期限切れの前に撤去していくのが大半かと思います。
新台が販売されるため
メーカーは業績を上げるため定期的に新台を製造・販売をします。
お店も集客しなければいけませんので「新台」を購入し、その「新台」が話題の機種であったら尚更購入しないとライバル店に差を付けられてしまいます。
特に最近の「新台」は寿命がかなり短いのでどうしても入替頻度が多くなってしまいます。
本来なら【台の人気がなくなる⇒新台と入替える】
のが自然な流れですが…最近は
【新台が販売される⇒新台を購入する】になってきました。
個人的な感覚ですが、最近は「入替をするための入替」になっているような気がしてなりません。
人気が無くなってきた台を撤去するという目的は同じではありますが…
もう少し台の寿命も長ければなぁ…と思います。今後のメーカーさんの頑張りに期待です!
そして「新台」が導入されるということは、同時に「撤去」される台があります。
「新台」が10台導入されれば「撤去」も10台しなければいけません。
そしてお店は『どの台を撤去しようか?』という判断をしなければいけない訳です。
撤去する基準は次項で説明します!
スロット台の撤去基準
台の人気を表すひとつの数値の根拠として「アウト」という業界用語があります。
この用語は「株式会社ダイコク電機」が用いているものでパチンコ業界では標準的な用語となっています。
「アウト」とはユーザーが遊技機にメダルを投入した枚数です。
スロットの場合は1ゲーム消化するのに3枚が必要ですので1ゲームはアウトが3枚ということになります。
8,000ゲーム消化するとアウトは24,000枚になります。
この「アウト」の数値が高ければ高いほど人気のある台という根拠になります。
人気のあるなしを判断する場合は個別の台だと数値のバラツキが出ますので基本的に機種の平均値で見ます。
- 「アウト」が少ない機種 ⇒撤去か減台の対象
- 「アウト」が多い機種 ⇒人気があるので撤去しない
大まかにはこのように「アウト」数値を基に判断しています。
但しこの「アウト」数値だけで判断するのはとても危険です。
その理由は次項で説明します。
機種を4つにクラス分けし撤去基準を明確にする
【アウト」が高い機種=人気がある機種】のは間違いないですが、それだけの理由で撤去を決めてしまうと後悔するかもしれません。
理由は機種の評価を客観的にみる必要があるからです。
その方法として「株式会社ダイコク電機」が指標として用いている考え方があります(このサイトでは初心者向けに単純な名称で説明しています)
表にすると以下のように4つのクラスに分類されます。
名称 | アウト(人気) | 利益 | 評価 | 補足 |
クラス1 | 高い | 高い | ◎ | 文句の付けようがない機種 |
クラス2 | 高い | 低い | 〇 | 玉を出して客寄せの役割 |
クラス3 | 普通~やや低い | 普通~高い | △ | 地味だが重要な役割 |
クラス4 | 低い | 低い | × | 必要のない機種、優先的に撤去したい |
【クラス1】
【評価=◎】
「アウト」が高くて利益も高い機種です。
いちばん理想的なクラスですが滅多にこのような機種はありません。
具体的な例でいいますと「沖ドキ」や昨年撤去された「バジリスク絆」などが該当しますが、ここに分類されるのは主に「新台」が多いです。
導入したばかりの「新台」はそれなりにアウトが高くて利益もありますが、このクラスに長期間滞在できる機種はごく僅かです。
時間が経つにつれ他のクラスへ降格していきます。
【クラス2】
【評価=〇】
アウトは高いけど利益が少ない機種です。
このクラスは主に
- 玉を出して客を付けている機種
- 人気はあるが機械割が高くて利益を取れない(取りにくい)機種
のどちらかです。お店にとって利益は少ないけど人気があるから設置している機種がこのクラスになります。
「看板機種」にもなりやすいので狙い目です。
最近だと「押忍!番長3」や「まどかマギカ2」などが該当している店舗が多いです。
【クラス3】
【評価=△】
アウトはそこそこ(もしくは少し悪い)だけど利益が高い機種です。
主にこのクラスは
- 人気が無くなってきた「新台」
- 設定①の機械割が低い機種
のどちらかになります。人気はそこまでないけど「利益」を取る役割です。
地味ですがお店にとっては重要な役割を果たしています。
このクラスの機種が少ないと他の機種へ高設定も配分しにくくなります。
アウトが低いからといってむやみに撤去せず様子を見つつと判断するといった感じに私はしていました。
【クラス4】
【評価=×】
アウトが低い・利益も低い機種です。
主にこのクラスは
- 新台で導入したが、かなりの「ク〇台」だった機種
- 新台で導入してから数か月経過した機種
- バラエティコーナーにある1台~2台程度の機種
になります。このクラスはお店にとっては、存在価値がなく高設定を使って玉を出しても
他のクラスへ昇格することもありえない「不必要」機種になります。
普通のお店なら優先的に撤去していく機種かと思います。
まとめ
お店は台を撤去する際の基準はアウト(人気)だけでなく「利益」も同時に重要視していることが分かったと思います。
今回のポイントは
- スロット撤去基準の大きな目安は「アウト」
- クラスを4つに分け「アウト」と「利益」で総合的に判断
- 「アウト」も「利益」も低い機種から優先的に撤去
です。ユーザーの皆さんは実際に関わることはあまりないとは思いますが『どうしてあの機種は撤去されたのか?』と疑問に思った時にこの記事が参考にしてください。